2016年3月18日金曜日

地方創生ブーム 波に乗っても浮かれない

今週の月~木は雲南市をベースに山陰エリアのみで活動。

最近は東京で仕事をしているときよりも、
島根で仕事をしているときの方が確実にハード。
田舎暮らし=スローライフではありません。


写真は一昨日のスーパーまつかぜの車窓から撮った日本海。
場所は島根県西部、浜田市のあたり。
写真だけを見ると、穏やかな海でとてもスローライフな感じがしますが。

さてさて、最近ときおり議論になる話を1つ。

「地方創生」「まちづくり」「ソーシャルビジネス」…
といったにわかの流行り言葉が躍っているなか、
社会課題の解決やまちづくりを仕事にしたいと語る方、
学生や若者から定年退職後のシニア層まで、
そんな方を見かけする機会がこの1年で一気に増えた気がします。

彼らの考え方を見ていると、
地域課題、社会課題の解決が目的の最初にあって、
その課題に取り組むために事業化をする、
助成金や補助金、寄付で資金調達をしようと考えているケースが多い気がします。

事業化を図るにしても、
もともと事業になり得ないことをするわけです。
もちろん一部の組織は組織運営、
資金調達を可能にするかもしれませんが、
おそらく大部分は無理というのが、最近の私の実感。
さらに言えば、
助成金や補助金などの行政マネーに頼った組織運営は非常に危険です。
組織の将来を第三者に握られてしまいます。

それを話すと、
「お前は地域課題、社会課題を放置しろと言うのか!?」
と言ってくる方もおりますが、
決してそんなことは言っていません。

まずは収益事業があって、
その事業を通じて社会貢献、地域課題を解決していくのが、
自然な姿であり、継続的な活動を可能にすると考えています。
単純な考え方をすれば、
企業は顧客の課題を解決すること(価値)から、利益を生み出す組織。
十分な価値を生み出せない企業は淘汰され、
課題解決を市場から評価される組織が生き残ります。

要はアプローチが逆ではないでしょうか?という話。

まちづくりといった大義名分の下で
最近の地方創生ブームに踊って浮かれるよりも、
社会の力学に反しないビジネスモデルを確立すること。

その先にこそ、
本来の目的とする地域課題や社会課題の解決があるのではないでしょうか。