2015年6月23日火曜日

人口変動率の推移-島根県と比較する-

急に思うところあって、
総務省統計局『国勢調査報告』を資料を基に
1950年以降の人口変動率の推移のグラフを作ってみました。

せっかくなので比較対象として、
島根・鳥取問題でお馴染み 鳥取県
中国地方の雄のような存在 広島県
そして東京、全国を合わせたグラフです。


こうして見える化して眺めてみると、
ちょっとした気づきがあります。

例えば、高度経済成長の頃。
東京都が5年間にプラス10~30%ペースで人口を増やしている間に
島根県は。早くも大幅な人口減少を経験していました。
隣接する鳥取県も2~3%の減少がありましたが、それを遥かに上回る水準です。
島根、鳥取の人口減少は集団就職が理由なのでしょうか。
ここは今後の自由研究の課題ですね。

またこの10~20年間の変動を見ると、
島根県、鳥取県、広島県が人口を減らしていくなかで、
東京都は5年ごとに人口が2~5%増加をしていることがわかります。
首都の吸引力の凄さを改めて思い知らされます。
最近、地方創生で叫ばれている「地方に人を流すこと」の難しさは、
このグラフだけでも感じられます。

そして何より鳥取県との差が気になるところ。

島根県と鳥取県のトレンドは比較的似ていますが、
増加するときは鳥取県の増加率が高く、
減少するときは島根県の減少率が高くなる傾向。
1950年に31万人の差があった島根と鳥取の人口差は、
2010年時点で13万人弱まで縮まっています。
このペースが続くと島根県の人口は、いつか鳥取県に抜かれます。
鳥取県の人口は全国最少です。
島根県の人口が練馬区に抜かれたことは静かに笑い話になっていますが、
鳥取県に抜かれたときの島根県民の心中は一体どうなるのでしょうか。

一方で広島県の人口変動率のトレンドは全国と似ています。
分析資料を作成すると、
広島県は全国平均に近い結果になることが多いですが、
平均的になる傾向はこんなところにも表れていました。

以上、気まぐれな人口変動の検証でした。
1人で勝手に楽しんでいます。