2018年10月31日水曜日

外来EFファイルの入力規則変更で何が変わるか!?

平成30年度「DPC導入の影響評価に係る調査」では、外来統合EFファイル(以下、外来データ)の入力規則について、表の5点が変更になりました。
外来データには、外来患者の医科点数表に基づいた出来高情報が入力されており、DPC対象病院、データ提出加算2の届出を行っている医療機関が作成しています。
外来データそのものは従来から作成、提出されてきましたが、あくまで出来高レセプト情報であり、外来データ単独でわかることは「患者Aさんが、×月×日に外来を受診して、△△△を算定した、薬Bを×日分処方した」「□□□指導料を×月に×件算定した」といった程度で、それ以上の情報は見えづらいものになっていました。
今回の入力規則の変更で、性別、年齢、傷病といった患者情報が含まれるようになった点は、データ分析の観点からは非常に大きな変更点と言えます。





 変更点を簡単に解説すると、まず傷病情報はそれぞれ傷病ごとにレコードとして追加されることになりました。このデータにより、各患者の傷病(主傷病と主傷病以外、診療開始日)を把握できるになりました。年齢に関する情報は、これまでゼロを入力していた退院年月日のフィールドを生年月日に変更したことで、性別、転帰、主傷病に関する情報は、12桁の数字で構成される行為明細区分情報に盛り込まれるようになりました。行為明細区分情報は、これまで1桁目に院外処方区分(処方した薬剤が院外処方か院内処方か)、2桁目に一般名処方区分(院外処方の薬剤が一般名処方か一般名処方以外か)の情報が入り、3桁目以降は予備の扱いとなっていました。今回より46桁目には、性別、転帰、主傷病か否かの情報を入力することが求められるようになりました。712桁目は引き続き予備となり、将来別の情報を盛り込む枠を残す形となっています。

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