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2019年9月12日木曜日

HMS主催「成長する病院薬剤部門運営の戦略とリーダーシップの実際」


保健・医療・福祉サービス研究会が主催する
病院の薬剤部門に特化したセミナーに登壇いたします。

セミナータイトルはその名も
「成長する病院薬剤部門運営の戦略とリーダーシップの実際」

診療報酬に関する最近の話題から組織論まで、
薬剤部、薬剤科をマネジメントの視点から考えていく
たっぷり3時間40分のセミナーです。

特に下記に該当する
病院関係者、薬剤師の先生方をお待ちしています。

・イケイケの薬剤科を目指している
・院内に薬剤科の存在感を示したい
・薬剤科のマネジメントに悩んでいる
・若手薬剤師がすぐに辞めてしまう
・MBAに興味のある

詳細は↓
https://www.hms-seminar.com/seminar/?id=1561794298-289889







2019年7月9日火曜日

JBCC主催「2020年改定、そして2025年に向けた病院の経営戦略・戦術セミナー」

電子カルテでお馴染みのJBCC株式会社主催
「2020年改定、そして2025年に向けた病院の経営戦略・戦術セミナー」に
MMオフィス工藤代表、トーマツ アドバイザリー事業本部 星 剛史氏、
流石の3名で登壇させていただくことになりました。参加費は無料です。

通称「名古屋のスター」星氏と私は某社の同期入社ペア。
工藤代表と共に、わかる人にはわかる、組み合わせです。

セミナーの概要は下記の通りです。

日時:2019年8月24日(土) 午後1時~午後5時30分
場所:愛知県名古屋市東区東桜1-13-3 NHK名古屋放送センタービル17F

プログラム
1.講演1 
  2020年、そして2025年に向けた病院の具体的戦略・戦術
   工藤 高 氏 (㈱MMオフィス 代表/関東学院大学大学院 非常勤講師)
2.働き方改革のヒント  
  「手軽に周辺業務のシステム化を実現するツール Kintoneのご紹介」 
  「業務自動化を実現するRPAのご紹介」 
3.講演2 
  データが示す病院の経営課題と改革の方向性 
   流石 学(㈱メデュアクト 代表取締役/関東学院大学・日本大学 非常勤講師)
4.パネルディスカッション
  「医療激変時代の今こそ、病院経営を進化させよ」
    討議パネラー 工藤 高 氏、流石 学 氏
    司会進行   有限責任監査法人トーマツ アドバイザリー事業本部ヘルスケア
           星 剛史 氏

主催:JBCC株式会社


詳細・申し込みは下記URLから




2019年7月8日月曜日

病院薬剤部を取り巻く果てなき抗争 ①


薬剤部門(※1)へのコンサルティング依頼は、
薬剤部からではなく、事務部か看護部からの要請で入ってくることが大半です。

※1 薬剤部門は病院によって薬剤部、薬剤科、薬剤課など、呼称は様々。
   ここでは薬剤部で統一します。

経営管理を行う事務部からの依頼というのはともかく、
看護部から薬剤部への介入依頼が来るというのは少し意外かもしれませんが、
私にとっては「あるある」な話です。

そして要請されるときの各部署の主張も、
比較的パターン化されています。

事務部の主張
・薬剤管理指導料の件数を増やして欲しい
・病棟薬剤業務実施加算をなぜ算定できないのか?
・「人が足りない」というが、業務に無駄が多いのではないか?

看護部の主張
・薬剤師には病棟にもっと上がってきて欲しい
・薬のことは、出来るだけ(すべて?)薬剤師に任せたい
・病棟薬剤業務をしていると言うが、病棟で薬剤師の姿を見かけない

薬剤部の主張
・病棟に薬剤師を常駐配置したいが、人手が足りない
・日々の調剤業務をやらないわけにはいかない
・今でも目一杯なので、これ以上仕事を増やさないで欲しい


その結果、多くの病院で見かける構図は、

「マンパワー不足に悩む薬剤部」 
        VS
「業務負荷を減らしたい看護部」
「収益を増やしたい事務部」

という1対2変則デスマッチのような対立構図。





看護部と事務部はそもそもの理由こそ違うものの、
薬剤師がもっと病棟業務に携わって欲しいという主張は一致しており、
手を組んで薬剤部にプレッシャーをかけてきます。

では薬剤部、薬剤師が普段から手を抜いた仕事をしているかというと、
多くの場合決してそんなことはなく、むしろストイックに働いていたりします。

それなのに、なぜこのような対立構図が生まれてしまうのでしょうか?


続き:病院薬剤部を取り巻く果てなき抗争 ②(7月中旬頃公開)



2019年6月21日金曜日

後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用状況の差-DPC病院と出来高病院-②

■DPC病院とまったく異なる出来高病院の傾向

 出来高病院では、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用割合が90%超から10%未満まで幅広く分布しています。DPC病院と出来高病院では、まったく異なる分布になることがわかります。

 出来高病院のうち、後発医薬品の使用割合が70%を超える病院は半数程度です。

 また対象データが平成29年度の実績に基づくため時間軸は異なっていますが、仮に病院ごとの使用割合を現行制度に当てはめると、最下位基準である後発医薬品使用体制加算4(使用割合60%以上)を満たしていない病院が、出来高病院の3分の1を占めていたことになります。




 後発医薬品の使用割合を評価する項目として、2010年度改定で後発医薬品使用体制加算が導入されました。その後も評価方法や基準要件を変更しながら、上位基準の点数は改定ごとに引き上げられてきました。
 
 しかし、DPC病院の後発医薬品係数ほどの影響力はなく、従来通り先発医薬品への信頼性や薬価差益などに重きが置かれ、後発医薬品への切り替えは比較的緩やかに進んできたと言えます。

 かつては「安かろう、悪かろう」の後発医薬品でしたが、メーカーの品質改良の努力やオーソライズド・ジェネリックの登場、情報提供体制の整備等によって、つい10~20年前とは比較にならないほど臨床現場に受け入れられてきています。後発医薬品メーカーの企業努力の賜物と言えるでしょう。しかし、ここまでの至る経緯、検証結果を考えると、筆者の立場からは、後発医薬品の普及にあたっては、診療報酬の経済誘導による影響力の方が遥かに大きかったように見えます。


■後発医薬品を取り巻く次の舞台は?

 前述の通り、次期診療報酬改定の議論では「フォーミュラリー」がテーマに挙がっています。

 フォーミュラリーとは、標準的な薬剤選択の使用指針に基づく採用医薬品リストとその関連情報のこと。医療機関等における標準薬物治療の処方ルール、同種同効薬の処方ルールを、有効性、安全性だけでなく、経済性を含めて作成されます。現状議論されているフォーミュラリーでは、経済性を含めた対応が求められるため、同種同効薬では後発医薬品の使用が前提となってきます。

 まだ馴染みの少ない概念ではありますが、薬物治療の標準化や医療財政を考えると、遅かれ早かれフォーミュラリーは普及することが予想されます。これまで以上に広い視点から、医療機関の後発医薬品の扱い方が問われる日が近づいているのではないでしょうか。






2019年6月12日水曜日

後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用状況の差-DPC病院と出来高病院- ①

■後発医薬品(ジェネリック医薬品)の使用促進は引き続き

 2019年3月27日に開催された中央社会保険医療協議会・総会では、2020年度診療報酬改定に向けた主な検討項目が取り上げられました。

 次期改定に向け、夏までの第1ラウンドでは、患者の疾病構造や受療行動等を含めた年代別の課題を整理すること、働き方改革や地域医療等の昨今の医療と関連性の高いテーマの課題を整理することを基本に、横断的な議論を行っていくことが了承されました。

 医薬品に直接関係するところでは、多剤投与・重複投与等への対応、後発医薬品の使用促進、フォーミュラリー等への対応といった従来からのテーマが挙げられています。

 今回は、引き続き議論のテーマとなっている後発医薬品について、平成29年度DPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果から、後発医薬品の使用割合の病院間の差について検証しました。


■DPC病院と出来高病院に生じる使用状況の差

 後発医薬品の使用状況を検証するにあたり、病院をDPC病院と出来高病院の2つグループに分け、縦軸に一般病棟における後発医薬品の使用割合、横軸に一般病棟の病床数を取り、病院ごとにプロットしました。

 DPC病院では、病床規模に限らず後発医薬品の使用割合が70%以上のところに多くの病院が集約され、DPC病院全体の85%以上を占めています。




 DPC病院では、機能評価係数Ⅱで後発医薬品の使用割合を評価する「後発医薬品係数」が2014年度診療報酬改定で導入されて以降、後発医薬品の使用割合は急速に伸びた経緯があります(後発医薬品は2018年度改定で廃止)。
 
 DPC/PDPSでは、一部の薬剤を除いて入院中の薬剤料は包括されるため、コストの少ない後発医薬品を使用するインセンティブがありました。後発医薬品への切り替えは注射薬や高額な薬剤が中心で、筆者の個人的な経験の中でも、比較的安価な内服薬は先発品のままの病院が多かった記憶です。

 しかし、後発医薬品係数が導入された2014年度診療報酬改定では、当時の上限基準であった数量割合60%以上を満たしていた病院に「0.01544」という高い係数が付与され、経営に非常に大きな影響を与えました。

 その結果、それまで後発医薬品の使用割合が小さかった病院も、追随するように全面的な後発医薬品への切り替えを図ってきました。

 一方、出来高病院ではどうでしょうか?





2019年6月1日土曜日

20年改定に向けた急性期病院の機能強化策と経営戦略・戦術

保健・医療・福祉サービス研究会主催のセミナー(HMSセミナー)に
再び登壇させてもらうことになりましたので、そのお知らせです。

テーマは
「20年改定に向けた急性期病院の機能強化策と経営戦略・戦術」
今回もMMオフィス工藤代表とコラボで新鮮なネタをお届けします。

詳細はこちら
https://www.hms-seminar.com/seminar/?id=1555145632-808586

午後は同じ会場で
同じくMMオフィス工藤代表と看護部コンサルでお馴染みの上村久子さんによる
「看護部における急性期病院経営マネジメント実践セミナー」
が開催されます。こちらも合わせてご案内いたします。
たぶん私も聴講しています。

午後の部の詳細はこちら
https://www.hms-seminar.com/seminar/?id=1555146433-690740



2019年3月18日月曜日

効率性係数を考える③ 戦略的な病床再編、病床管理が求められる

 病床回転率が高くなると、短期的には日当点により病床単価が上がり、中長期では効率性係数の上乗せで、病床単価はさらに上がっていく。また直接の病床単価には影響しないが、重症度、医療・看護必要度や診療密度も上がっていく。

 転棟率が高くても、効率性係数が低い医療機関では、筆者の経験上、入院期間Ⅱを超えた患者の割合が高く、病床単価も低いことが多い。そこには病床稼働を維持する目的で、平均在院日数が長くなっているであろうことも見え隠れする。

 現状の診療報酬制度では、医療機能の分化、集約、連携がキーワードとなっており、急性期病院は急性期病院らしくあることが求められている。政策誘導による在院日数の短縮、医療技術の進展による低侵襲化、さらには人口構造に変化に伴う医療需要の変化に伴い、全国的な傾向として、一般病棟では平均在院日数が短縮し、病床利用率も低下している。

 結局のところ、地域医療構想ではないが、広域から患者が集まる病院は別にして、多くの病院の場合、近隣地域の医療ニーズがあってこその病院であり、ニーズに応える体制を提供する病院こそが生き残るのではないだろうか。

 DPC分析を行うと、医療機関別係数、出来高項目の実施状況によっても異なるが、入院期間ⅡないしⅢ以降では、一般病棟よりも地域包括ケア病棟の方が病床単価が高くなるケースは少なくない。病床単価が低い日が多い場合は、需要と供給がミスマッチ状態になっていると言え、病床再編を検討することが経営上の選択肢になってくる。そして病床数の変動は今回取り上げた病床回転率に繋がっていく。
 
 それゆえ、病床回転率は一般病棟の急性期度合いを測る1つの指標と言えるだろう。

 外部環境の変化に伴い、地域の医療ニーズは常に動いていく。地域の医療ニーズに加え、院内の医療提供体制等の内部環境を考慮した戦略的な病床再編、病床管理は止まることなく検討しなければならない。


機能評価係数Ⅱ


 図は、平成30年度のDPC特定病院群における効率性係数の分布。DPC特定病院群であっても最上位と最下位には2%近い差がある。大規模病院の場合、この差が年間1億円を超える収益差に繋がってしまう。



効率性係数を考える   

2019年3月13日水曜日

効率性係数を考える② 効率性係数と転棟率・病床回転率の関係

今回は、広島県を分析対象エリアに取り上げ、中医協のDPC評価分科会が公表する「平成28年度DPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告について」(以下、公開データ)を用い、各医療機関の転棟率、病床回転率と効率性係数(2017年度)の関係を検証しました。

図は、縦軸に医療機関ごとの効率性係数を、横軸に公開データに示された転棟率もしくは病床回転率をプロットしたものです。病床回転率は、一般病棟への年間入院患者数を一般病床数(DPC対象病床数)で割った値です。

まず転棟率と効率性係数の関係(図1)を見ると、転棟率が高くても、効率性係数は高くないことがわかります。転棟率が30%を超えていても、効率性係数は高くなく、むしろ転棟率が高いほど、効率性係数は低下する傾向がありました。

DPC病院が効率性係数を上げるための手段として、地域包括ケア病棟をはじめとした他病棟への転棟が挙げられますが、単に転棟すれば良いというわけではないようです。


一方、病床回転率と効率性係数の関係(図2)では、病床回転率が高いほど、効率性係数は上がっていく傾向があることがわかります。

これらをまとめると、急性期病院はベッドをいかに回転させるかが重要であることを示唆しています。

DPC





効率性係数を考える   


2019年3月2日土曜日

セミナー「フォーミュラリーの実践・導入と今後の可能性 -具体的作成事例から経営への影響まで-」

注目度が急速に高まっているフォーミュラリー。
そんなフォーミュラリーについて、SSKセミナーで登壇する機会を頂戴いたしました。

現場で活躍するお二人の先生方が事例や手順を講義してくださると思いますので、
前座の私はコンサルタント視点で、いつものデータ分析を織り交ぜながら、
外部環境や経営への影響を中心に検証、解説する予定です。


下記がセミナー概要になります。

セミナータイトル
「フォーミュラリーの実践・導入と今後の可能性-具体的作成事例から経営への影響まで-」

日時:2019年 4月20日(土) 午後1時~午後5時
場所:SSK セミナールーム
   東京都港区西新橋2-6-2 ザイマックス西新橋ビル4F
主催:株式会社 新社会システム総合研究所
詳細・申込みはこちら 

Ⅰ.フォーミュラリーをめぐる動きと経営への影響
   株式会社メデュアクト 代表取締役 流石 学

 質の高い薬物治療を最小コストで提供するための手段としてフォーミュラリーの必要性が叫ばれている。現状は普及しているとは言えないものの、近年の病棟薬剤業務や後発医薬品使用の進展など、環境は徐々に整いつつある。本講演では、コンサルタントの立場から、現状の医薬品の処方状況や課題、さらにはシミュレーションを通じた経営への影響を検討していく。

 1.フォーミュラリーに期待されること
 2.データから見る医薬品の処方状況
 3.医療機関が抱える課題と診療報酬
 4.フォーミュラリーが及ぼす経営への影響
 5.まとめ・質疑応答
 
Ⅱ.東北医科薬科大学病院における院内フォーミュラリー導入事例
   東北医科薬科大学病院 薬剤部長 (薬学部 特任教授) 渡辺 善照 先生

 フォーミュラリーは、本来、医薬品の有効性・安全性を確保し適正使用を推進するためのツールであり、経済性のみを優先するものではない。当院では医薬品の適正使用に役立てるために、医薬品の経済性を考慮しながら有効性・安全性を主体として、さらに患者目線でアドヒアランス確保などの視点を組み入れてフォーミュラリーを進めている。当院が構築したシステムを紹介しフォーミュラリー普及の一助としたい。 

 1.フォーミュラリーの原点と導入する意義
 2.院内フォーミュラリーを導入するためのポイント
 3.院内フォーミュラリーを実施するまでの過程(構築の手順)
 4.院内フォーミュラリーの実例と効果
 5.院外への影響(地域フォーミュラリーへの関わり)
 6.質疑応答
 
Ⅲ.新座病院におけるフォーミュラリーの導入と具体的作成事例
   医療法人社団青葉会 新座病院 薬剤科 主任 金井 紀仁 先生

 フォーミュラリーは客観的な指標を基に作成されることで、医療の発展には欠かせない薬剤費抑制を含んだ医薬品の適正使用・適正な在庫管理・エビデンス創出を促すことができると考えている。戸田中央医科グループの一つで埼玉県にある新座病院(128床)では院内フォーミュラリーを導入し、近隣の東所沢病院との連携を試行することで地域完結型の医療の提供を目指している。今回、フォーミュラリーの作成・導入事例を紹介する。 

 1.院内・地域フォーミュラリー構築による利点
 2.院内・地域フォーミュラリー構築の手順(概要)
 3.客観的なフォーミュラリー作成を目指して1;医薬品の同等量設定
 4.客観的なフォーミュラリー作成を目指して2;優先順位付け
 5.フォーミュラリーの効率的なメンテナンスを目指して

流石
説明を追加

2019年2月25日月曜日

効率性係数を考える① 平均在院日数と入院期間Ⅱ


急性期病院にとって、機能評価係数Ⅱをいかに上げるかが経営課題になっています。

しかし、機能評価係数Ⅱを構成する6項目のうち、現実的に自助努力で上げることができるのは効率性係数と救急医療係数の2項目のみです。

ここ数年の動向としては、地域包括ケア病棟を積極的に活用することで、各診断群分類の平均在院日数を短縮させ、効率性係数を上げているケースをよく見かけます。

それらの動きは、個別の診断群分類からも見えてきます。

例えば、全国のDPC対象病院において症例件数が多く、効率性係数に与える影響が大きい診断群分類である「160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等」では、2014年制度では入院期間Ⅱが28日でしたが、2016年制度で26日に、2018年制度では24日まで短縮しました。

一方、中医協のDPC評価分科会のDPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」で公表された当診断群分類の平均在院日数は、2012年度以降、病院群を問わず短くなる傾向にあるものの、2017年度では、大学病院本院群27.3日、DPC特定病院群23.8日、DPC標準病院群27.9日であり、DPC特定病院群以外は入院期間Ⅱの設定日数と3日以上乖離しています。


メデュアクト



入院期間ⅡはDPC対象病院における平均在院日数というDPC制度の前提ルールがそのままの通りであれば、入院期間Ⅱと退院患者調査で示された平均在院日数が噛み合っていないことになります

退院患者調査の平均在院日数が長めになっている影響には、退院患者調査は転棟症例がデータから除外されている点が考えられます。

これらのことを踏まえると、160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等」の入院期間Ⅱの短縮は、地域包括ケア病棟に各病院が転棟を促してきた影響が大きいものと推測されます。

上記はあくまで1例ですが、他の診断群分類においても、早期にDPC対象外に転棟させることで、一般病棟のみの平均在院日数が短縮。その結果、効率性係数が上がっていくという流れが見えてきます。

では単純に一般病棟から他病棟への転棟を促せば、効率性係数は上がるのでしょうか。




効率性係数を考える   

2019年2月18日月曜日

今週末は急性期病院の経営戦略・戦術セミナー

日曜日の午前は銀座でMMオフィス工藤代表と昨年11月に続くコラボで登壇します。

そしてPMもなんと同じく工藤代表とかつての同僚・上村久子先生がコラボ。

今週末のHMSセミナー(保健・医療・福祉サービス研究会)は、
そんなダブルヘッターで開催します。

今回は席にまだ若干の余裕があるとのことなので、直前ながらご案内まで。



【午前】
正念場を迎える急性期病院の経営戦略・戦術セミナー(パートⅡ)
~2020年改定で本格的に絞り込まれる急性期病院。次期改定に向け平均的な診療実態から
在院日数(効率性係数)と診療単価(診療密度)が外れる病院に退出ルールが設定~

講師
保健・医療・福祉サービス研究会 診療報酬病院経営指導講師
株式会社MMオフィス 代表・関東学院大学大学院 非常勤講師
工藤 高 

株式会社メデュアクト 代表取締役
関東学院大学経営学部非常勤講師・日本大学薬学部 非常勤講師
流石 学

会場:銀座同和ビル2F(HMSセミナールーム)
   東京都 中央区 銀座 7-2-22
日時:2019年2月24日(日) 9:00~12:40


【午後】
重症度、医療・看護必要度の科学的分析とマネジメント実践セミナー
~2008年に始まり、2014年には名称が「重症度、医療・看護必要度」になり、2016年、2018年改定で更に変わった。重症度、医療・看護必要度をどう科学的に分析し、病床再編の方向性や経営改善にどう生かしマネジメントするか〜

講師
保健・医療・福祉サービス研究会 診療報酬病院経営指導講師
株式会社MMオフィス 代表・関東学院大学大学院 非常勤講師
工藤 高 

有限会社 高屋 
病院経営アドバイザー・組織力アップトレーナー(看護師・保健師・心理相談員)
上村 久子 氏

会場:銀座同和ビル2F(HMSセミナールーム)
   東京都 中央区 銀座 7-2-22
日時:2019年2月24日(日) 13:30~17:30



2019年2月1日金曜日

カルバペネム系抗菌薬の使用状況に関する検証 ②

■中小病院は特に注意が必要か!?
 図は、公開データをもとに各病院を病床規模ごとにグループ化し、AUDの値に応じた区分の割合を示したものです。

 AUDが小さい、すなわち抗菌薬の使用量が少ない区分に該当する病院ほど、200床未満の中小病院の割合が多いことがわかります。

 一般的に、カルバペネム系抗菌薬の使用量は血液内科や移植手術を行っている病院で多くなる傾向があります。病床規模の大きいグループでは、特定機能病院やDPC特定病院群が中心となり、血液内科や重症感染症の患者が多くなるため、カルバペネム系抗菌薬の使用量が多くなっているものと推測できます。

 しかし、カルバペネム系抗菌薬の使用量が多いAUD「30未満」「30以上」を見ると、200床未満の中小病院の割合が増加しています。特に「30以上」では200床未満の病院が全体の6割以上を占めています。

 ケースミックスによって異なるため一概に横並びの比較は出来ませんが、病院ごとの値を確認すると、100床未満の病院では、AUDが0.1を下回る病院から80を超える病院まで1,000倍以上の差があります。さらに述べるとAUDが40を超える病院は全国で11病院ありましたが、すべてが100床未満の病院でした。この傾向はDOTも同様です。



抗生剤




■急がれる抗菌薬適正使用に向けた環境整備

 感染症専門医や感染制御専門薬剤師、抗菌化学療法認定薬剤師の数は、全国にある約8,000の病院数に遠く及ばない現状があります。特に病床規模が小さい場合、医療者の人数も限られるため、その中で専門の医師、薬剤師を確保することは難しいという実状もあるでしょう。

 またカルバペネム系抗菌薬をはじめとする広域抗菌薬は、処方にあたって届出制ないし許可制であることが感染防止対策加算の施設基準になっています。そのため、現時点でも届出制もしくは許可制の病院は多いと思われますが、事実上、形骸化している病院が多いのではないでしょうか。

 多剤耐性菌のアウトブレイクを引き起こすリスクもあり、AMR対策は病院にとって言うまでもなく重要な課題です。とはいえ、AMR対策を担うASTの役割は、抗菌薬の処方を画一的に制限することが目的ではなく、最適な薬剤を積極的かつ十分に投与することにあります。ASTに求められる役割と責任は非常に大きいと言えるでしょう。


前回:カルバペネム系抗菌薬の使用状況に関する検証 ①

2019年1月17日木曜日

カルバペネム系抗菌薬の使用状況に関する検証 ①

 近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、カルバペネム系抗菌薬に耐性の腸内細菌科細菌(CRE)など、新たな抗菌薬耐性菌の出現による難治症例の増加が問題になっています。薬剤耐性(AMR)対策は国際的にも問題となっており、国内では2016年に政府がAMR対策アクションプランを策定しました。

 こうした背景の中、2018年度改定ではAMR対策の1つとして、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)の取り組みを評価する「抗菌薬適正使用支援加算(入院初日100点)」が新設されました。ASTは、感染症を専門とする医師や薬剤師を中心に、臨床検査技師、看護師らで構成され、感染症治療の患者に介入し、抗菌薬による治療効果の最大化と、有害事象の最小化を両立するための支援が求められます。





■カルバペネム系抗菌薬の使用状況の公開

 平成30年3月の中医協のDPC評価分科会で公表された「平成28年度DPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告について」(以下、公開データ)の中で、「特定抗菌薬の使用状況」として、データ提出加算を算定する病院の病棟種別、年齢区分ごとのカルバペネム系抗菌薬に関するAUD及びDOTが公開されました。
 AUD,DOTの計算式は以下の通りです。

AUD:入院1,000病床・日あたりの抗菌薬使用量
  計算式:抗菌薬の総使用量(g)/(DDD×入院患者延べ日数)×1,000
  ※ DDD(Defined daily dose) 世界保健機構(WHO)で定義された1日投与量

DOT: 入院1,000病床・日あたりの抗菌薬投与日数
  計算式:(抗菌薬の延べ投与日数/入院患者延べ日数)×1,000
 
 では、病院間にどの程度の差があるでしょうか。
 今回は公開データの中から、「65歳以上の入院」かつ「一般またはその他病棟(転棟を含む)」のAUDを取り出し、病床規模別に検証しました。


続き:カルバペネム系抗菌薬の使用状況に関する検証 ②

2019年1月8日火曜日

正念場を迎える急性期病院の経営戦略・戦術セミナー(パートⅡ)

正念場を迎える急性期病院の経営戦略・戦術セミナー(パートⅡ)のご案内です。

「正念場を迎える急性期病院の機能強化策と経営戦略・戦術」
~地域医療構想の推進で過去、質より量で拡大したDPC病院のあり方に終焉を告げ、
地域のニーズや機能に応じた病床再編を余儀なくされる2025年改革シナリオの総仕上げとは~

昨年に引き続き、㈱MMオフィス工藤高代表とコラボしてお届けいたします。
今回も出来るだけ最新のデータ分析の結果を使いながら、急性期病院として具体的に何をしないといけないのかを一緒に考えていきたいと考えています。

午後は同じ会場で、
重症度、医療・看護必要度の科学的分析とマネジメント実践セミナー
「病院経営を左右する重症度、医療・看護必要度の科学的分析と効果的なマネジメント手法の展開」
が開催されます。講師は午前に引き続き㈱MMオフィス工藤高代表と看護師&コンサルタントの上村久子先生です。

2月24日は、そんな終日受講も可能な形で企画されています。

詳しくは下記URLをご覧ください。

2019年1月7日月曜日

湿布薬の処方量制限は、全体の使用量にどのような影響を与えたか!? ②

■国内全体の処方量を分析する

 使用量の算出には、第2回および第3回NDBオープンデータを用い、薬効分類「鎮痛,鎮痒,収斂,消炎剤」の貼付剤に該当する有効成分ごとの使用量上位3成分を取り上げ、両年度ともに処方数量データが公表されている製品を対象に、先発医薬品、後発医薬品を問わず、全体の処方数量の変動を分析しました。
 
 第2回NPBオープンデータの対象期間は平成27年4月~平成28年3月、第3回NDBオープンデータは枚数制限ルールが導入された平成28年4月~平成29年3月です。
図がその検証結果となりますが、外来における処方数量はケトプロフェン(モーラステープなど)が対平成27年度比で16.3%の減少、ロキソプロフェンナトリウム(ロキソニンテープなど)は6.5%の減少、フルルビプロフェン(アドフィードパップなど)は21.5%減少でした。薬効成分ごとの差はあるものの、全体で1~2割程度の処方数量が減少した形となります。





■本当に必要な処方であったのか!?

 処方数量の減少は、個別の製品、有効成分への需要変動による影響も当然考えられます。しかし高齢者の増加に伴い、本来の需要が増えているであろうことを踏まえると、診療報酬改定の影響が大きかったことを否めません。

 湿布薬は残薬になりやすい薬剤であり、枚数制限によって実際に必要な量を超える処方を防ぐことが出来ているのであれば、医薬品の適正使用の観点からは望ましいことと言えます。一方、有効成分によっては、外用消炎鎮痛薬はOTC医薬品として販売されており、不足分を患者自身がドラッグストア等で購入した可能性もあります。

 高齢者が増加するにつれて、湿布薬の実需要も増加していくことが見込まれます。その中で枚数制限ルールの導入は、医薬品の適正使用や医療費の抑制、さらにはセルフメディケーションの推進に、一定の効果を示したものと言えるのではないでしょうか。



2019年1月4日金曜日

湿布薬の処方量制限は、全体の使用量にどのような影響を与えたか!? ①

 外来患者への湿布薬には、1処方あたり「70枚まで」という枚数制限ルールがあります。これは2016年度診療報酬改定において、通則に追加されました。やむを得ない場合は70枚を超えて投薬することも可能ですが、その理由を処方せん及びレセプトに記載する必要になりました。加えて、処方せん及びレセプトに、投薬全量と1日分用量もしくは何日分に相当するか記載することになり、それ以前と比較して70枚を超える処方は難しくなりました。

 当社クライアントのA病院においても、ルール変更前は、湿布薬が処方されていた外来患者の2割近くで、1処方あたり70枚を超える量が処方されていました。しかし、変更後の処方状況を確認したところ、1処方で51~70枚だった割合が2割弱増加し、71枚以上の処方があったケースは1%程度まで減少しました。

 湿布薬は残薬になりやすい薬剤の1つであり、医薬品の適正使用推進の観点からも、必要以上の処方が制限されることは致し方ないと言えます。では、1回の処方量の制限をルール化したことで、1処方ではなく、国内全体の処方量として実際にどの程度の影響があったか検証します。






投薬 通則
 5 入院中の患者以外の患者に対して、1処方 につき70枚を超えて湿布薬を投薬した場合 は、区分番号F000に掲げる調剤料、区分番号F100に掲げる処方料、区分番号F200に掲げる薬剤(当該超過分に係る薬剤料に限る。)、区分番号F400に掲げる処方箋料及び区分番号F500に掲げる調剤技術基本料は、算定しない。ただし、医師が疾患の特性等により必要性があると判断し、やむを得ず70枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方箋及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。





2018年12月14日金曜日

ポリファーマシー対策はどこまで浸透しているのか!? ②

■薬剤総合評価調整管理料の算定状況

 算定状況の把握には、第3回NDBオープンデータを活用しました。同データは2016年4月~2017年3月が対象期間のため、薬剤総合評価調整管理料が評価項目として導入された直後1年間の状況が集計されています。

 まず日本全体の100床あたりの年間算定回数は平均1.3回という結果でした。都道府県別では、最も多かったのが埼玉県で2.8回、逆に最も少なかったのが岩手県で0.3回です。

 都道府県間で数倍の差があることもポイントにはなりますが、それ以上に注目したいのが、年間算定回数の全国平均が100床あたり1.3回しかなかったということです。500床の大規模病院であっても、2ヶ月に1回程度しか算定がなかったことになります。
 ポリファーマシー対策の評価として新設されたものの、少なくとも導入直後1年間においては、6剤以上の薬剤を服用する患者数に対して、決して十分な取り組みが出来たとは言えない実態が見えてきます。



薬剤総合評価調整加算



■流れは変わりつつある?

 高齢者の医療需要が増加する中で、ポリファーマシー対策の必要性が高まり、さらにインセンティブとして設定されたものの、臨床現場の事情もあって現実の壁は高かったのかもしれません。

 とはいえ、その流れも徐々に変わりつつあるように思います。
 あくまで筆者が確認している限りですが、病院のデータを分析していると、2016~2017年度にかけて、薬剤総合評価調整加算をまったく算定していなかった病院であっても、2018年度に入って以降、回数こそ多くはありませんが、ポツポツと算定するケースを見かけるようになりました。

 要因の1つとしては、ポリファーマシー対策、評価項目への理解が、医療現場に浸透してきたことが考えられます。医療機関を訪問して先生方と会話する中で、1~2年前と異なり、ポリファーマシー対策への機運が少しずつ高まっていることを実感しています。
 
 また2108年度の診療報酬改定では、これまで包括評価だった地域包括ケア病棟入院料で、薬剤総合評価調整加算を出来高算定できるようになった影響も考えられます。地域包括ケア病棟は高齢者による入院が多くを占める傾向があるため、同病棟を持つ医療機関にとっては算定対象、算定機会が必然的に増加しています。

 いずれにしても、ポリファーマシー対策は医薬品の適正使用のために必要なことであり、遅かれ早かれ進展していくものと考えています。病院としていかに取り組むか、今後の課題の1つになっていくのではないでしょうか。


前回記事:ポリファーマシー対策はどこまで浸透しているのか!? ①

2018年12月6日木曜日

正念場を迎える急性期病院の機能強化策と経営戦略・戦術(パートⅡ)

先日のHMS主催セミナーで登壇させていただきましたが、大好評につき(?)、

正念場を迎える急性期病院の経営戦略・戦術セミナー(パートⅡ)
「正念場を迎える急性期病院の機能強化策と経営戦略・戦術」
~地域医療構想の推進で過去、質より量で拡大したDPC病院のあり方に終焉を告げ、
地域のニーズや機能に応じた病床再編を余儀なくされる2025年改革シナリオの総仕上げとは~

という、前回と同じほぼタイトルで来年2月24日に再び登壇させていただくことになりました。今回も㈱MMオフィス工藤高代表とコラボしてお届けいたします。

午後は同じ会場で、
重症度、医療・看護必要度の科学的分析とマネジメント実践セミナー
「病院経営を左右する重症度、医療・看護必要度の科学的分析と効果的なマネジメント手法の展開」
が開催されます。講師は午前に引き続き㈱MMオフィス工藤高代表と看護師&コンサルタントの上村久子先生です。

2月24日は、そんな終日受講も可能な形で企画されています。

詳しくは下記URLをご覧ください。

2018年11月28日水曜日

ポリファーマシー対策はどこまで浸透しているのか!? ①

 高齢化が急速に進展する中で、ポリファーマシー(多剤投与)対策が求められています。

 代謝機能の低下、体成分組成の変化等が生じる高齢者では、合併症に伴い服用薬剤数が増えることで、副作用の増強や薬物間相互作用の発現リスクが高まります。また服用薬剤数が増加するほど、服薬アドヒアランスが低下する傾向もあり、医薬品の適正使用推進のためにも、重複投薬を含めた不適切な多剤投与を減らすことが必要です。

■ポリファーマシー対策の診療報酬による評価

 診療報酬では、ポリファーマシー対策への評価として、2016年改定で新設された「A250 薬剤総合評価調整加算」、「B008-2 薬剤総合評価調整管理料」があります。
 薬剤総合評価調整加算は入院患者を対象に、薬剤総合評価調整管理料は外来患者を対象に、いずれも内服を開始して4週間以上経過した内服薬が6種類以上処方されているものについて、内服薬の種類数が2種類以上減少し、その状態が4週間以上継続するが見込まれる場合に250点を算定できます。





 両項目とも、2016年度診療報酬改定で新設されましたが、評価項目こそ設定されたものの、医療機関で話を聞くと「他の医師の処方は変更しづらい」「患者が薬を減らすことを嫌がる」「医師への処方提案が難しい」といった声が上がってきます。

 では実際にどの程度算定されているのか。今回は、薬剤総合評価調整加算の100床あたりの算定回数を指標に、ポリファーマシー対策への取り組み状況を検証します。





2018年11月1日木曜日

外来EFファイルに見る現状の課題と今後への期待

傷病や患者背景に関する情報がデータに加わったことで、外来分析の幅は大きく広がっていきます。
例えば、外来に通院する患者のうち、糖尿病を罹患している方が何人いるか、さらに糖尿病合併症管理料の対象となる足潰瘍、足趾・下肢切断既往、閉塞性動脈硬化症、糖尿病神経障害に該当する方が何人いるか、といった情報が具体的に把握でき、実際にどの程度の方に介入できているか、算定できているかといったところまで見えるようになります。性別や年齢だけでなく、診療科、医師に関する情報もあるため、どこに、どの程度いるかといった、もう1歩深堀した検証も可能になります。

 しかし現状の外来データは、入院データ(様式1、D,E,Fファイル)と比較して精度の不十分さを否めません。
レセプト病名や治療が終了したはず傷病がそのまま消されずに残っているなど、分析を行うにあたってのデータの精度がまだまだ十分な医療機関が多いことと思います。実際にいくつかの医療機関の外来データを検証したところ、前述したようなケースや主傷病が10疾患以上あるケース、主傷病以外の傷病数が3040疾患を超えるようなケースが散見されました。とは言え、多少の課題こそ残しているものの、外来データに傷病等の記録が加わったことで、分析の幅が広がったことは間違いありません。データ精度についても、DPCデータのように、保険診療係数のような診療報酬等の誘導も使いながら、徐々に精度が上がっていくものと期待されます。
またデータ量の多さも外来分析のハードルを上げる一因でしたが、新たに傷病レコードが加わったことで更にデータ量が増えた形となっています。この点も課題と1つと言えるでしょう。

外来データによる分析手法や有効活用の事例は、これから少しずつ目にする機会が増えていくのではないでしょうか。
これまでも入院データと外来データを紐づけることで、治療を外来→入院→外来の一連の流れとして検証することはありました。さらに4月以降の情報の増えた外来データや院内で独自に作成する地域連携に関する情報を加えていくことで、患者の流れ、医療提供の流れを「見える化」をすることが可能になってきます。他のデータを紐づけた分析については、また別の機会にお伝えしたいと思います。

関連記事:外来EFファイルの入力規則変更で何が変わるか!?